プロ生活の終わりが、
新たな情熱の始まりに

12年間のプロ生活を終えた時、後悔はありませんでした。全力を出し切ったという確かな満足感があったからです。
引退後、Jリーグチームからセカンドキャリアのオファーをいただいたものの、サッカー界での仕事は考えていませんでした。「これからは一人のパパとして、息子のサッカーを心から応援したい」—その思いが何よりも強かったのです。
サッカー関連の仕事は週末が勝負どころ。息子の試合と重なるのは目に見えていました。
そんな私が指導者の道に足を踏み入れることになったのは、息子のジュニアチームで指導者が転勤で不足し、「ちょっと手伝うだけ」そのつもりだったんです…
気づけばジュニアサッカーの世界に魅了されていました。子どもたちの純粋な成長の瞬間、一生懸命な姿、小さな成功に輝く目。保護者の方々の温かい応援。この世界には、プロとはまた違った、特別な喜びがありました。
「この子たちの輝く瞬間を、もっと多くの人に届けられないだろうか」 「元プロの経験を活かして、何かサッカー界に恩返しができないだろうか」
そんな思いから生まれたのが、このフリーペーパー「VAMOS」です。
私自身、小学生の頃に県大会に出場した時、地元紙に名前が載ったことがありました。たった「衛藤裕」という三文字だけでしたが、両親はその記事を大切に切り抜いて保管していました。今でもその切り抜きは残っています。
デジタル全盛の今だからこそ、あえて「紙」にこだわりました。手に取って、いつでも見返せる。家族みんなで囲んで眺められる。そんな温もりのある媒体を通じて、子どもたちの頑張りを残したい。
VAMOS — それは単なる情報誌ではなく、子どもたちへの応援であり、家族の絆を深める一助になればと願っています。グラウンドで懸命に駆ける子どもたち、そして彼らをいつも見守る保護者の皆さんに、新たな気づきと感動を届けていきたい。
それが私の、サッカーへの恩返しです。
VAMOS代表 衛藤裕

衛藤裕プロフィール
1983年10月17日生。福岡県出身。
大野城ヴィクトリーズ、大野城FCでサッカーを始め、その後サッカー強豪校の東福岡高校・福岡大学へと進学。いずれも背番号10を背負い、常にチームの中心選手として活躍した。
2005年にはユニバーシアード日本代表に選出され、全試合にスタメン出場。世界を舞台に戦い、チームの金メダル獲得に大きく貢献した。
2006年、複数のJクラブからオファーを受けJ2サガン鳥栖に加入。ボランチとして安定感のあるプレーで存在感を発揮。2011年からは徳島ヴォルティスに移籍し攻撃の核としてプレー。2016年にはカターレ富山に加入し、大学以来となる背番号10を背負った。
2017年に現役引退。地元・福岡から世界まで駆け抜けた、実力派プレーヤーの12年にわたるプロキャリアは今も多くの記憶に残る。
所属クラブ
·大野城ヴィクトリーズ
·大野城FC
·東福岡高校
·福岡大学
·2006年 - 2010年 サガン鳥栖
·2011年 - 2015年 徳島ヴォルティス
·2016年 - 2017年 カターレ富山
代表歴
·ユニバーシアード日本代表 2005年
·全日本大学選抜 2005年